CHILD ORTHODONTIC 子供の矯正治療

小児矯正には、「第一期治療」と「第二期治療」があります。
「第一期治療」は永久歯がきれいに生えるようにあごの成長をコントロールしたり、上下のあごの成長のバランスをコントロールし、
受け口や出っ歯の土台の部分を治します。また、口呼吸や指しゃぶりや舌の悪い癖を早い時期に改善します。
「第二期治療」は永久歯が生えそろった後に行い、歯にブラケットとワイヤーをつける治療で、基本的に成人の矯正治療と同じです。

01.子供から始めるメリット

できるだけ早い年齢に受診していただくことで、お子さまが最小の治療期間と費用で最大の効果をあげるには、いつ、どのような治療を受ければよいか最適な年齢をお話し、治療することができます。早ければ治りますが、顔や顎の成長が終了してからでは治らないような場合があります。実際、歯を抜かずに治療ができたり、歯を抜く本数を減らすことができます。また、顔や顎の成長をコントロールすることで、本来手術が必要な治療から回避することも可能な場合があります。

矯正治療のメリット
  • 歯科的疾患(虫歯、歯肉炎、歯槽膿漏)の予防 歯科的疾患(虫歯、歯肉炎、歯槽膿漏)の予防
  • 顎骨の成長発育障害の予防 顎骨の成長発育障害の
    予防
  • 咀嚼機能の改善と維持 咀嚼機能の改善と維持
  • 口唇閉鎖不全の改善 口唇閉鎖不全の改善
  • 発音の改善 発音の改善
  • 顎関節と咬合の調和 顎関節と咬合の調和
  • バランスや運動能力の改善 バランスや
    運動能力の改善
  • 一般歯科治療を行うために必要な歯牙移動 一般歯科治療を行うために必要な歯牙移動

02.矯正治療を始める時期は?

小学1年生が1つの目安だと思います。矯正歯科医の先生の中には、矯正はできるだけ小さいうちから始める方がよいとおっしゃる先生もいますが、
矯正治療の開始の時期は、その子の状況によってさまざまだということを伝えたいです。
例えば小学校1年生ぐらいで治療が必要な子もいれば、もう少し大きくなって6年生ぐらいで始めても十分だというお子様もいます。
逆に、小学校6年生や中学生ぐらいで治療を希望している子の場合、「もう少しはやく来てくれたら、良かったのに」と思うケースもあります。
また、少ないですが5歳、6歳に開始する必要がある場合もあります。なので、いつ治療を開始すればいいのかはその子によって大きく違ってきます。
そこで、相談する時期なのですが、小学1年生が1つの目安だと思います。
1年生になったら、「矯正は必要なの?」「いつ始めればいいの?」といった気になることなど矯正歯科医に相談することをお勧めします。

矯正治療を始める時期は?

乳歯列期から始める治療

乳歯列期から治療を開始することは、長期的に通院しなければならず、肉体的にも精神的にも負担が大きいためお勧めできませんが、舌を突き出す癖や指しゃぶりがやめられないなど、将来的にかみ合わせに悪い影響が出そうな癖がある場合に、それらを改善するアドバイスを受けます。通院は、半年~一年に一度、経過を観察する治療が多いようです。ただし、少ないですが症状によってはこの時期に治療を開始しなければならないものもあります。

混合歯列期から始める治療 1

顎骨の成長期ですので、骨格の改善が必要な方は治療を開始します。前歯の反対咬合の改善や、永久歯が生えるスペースを確保するなどの治療が多いようです。この時期にする治療を「1期治療」と言います。軽度の不正咬合の人は1期治療のみで治療が終了します。1期治療のみで治療終了となる人もいれば、その後すべて永久歯に変わるまでの間、経過観察を続け、永久歯列期に本格的な矯正治療(2期治療)を開始する人もいます。

混合歯列期から始める治療 2

1期治療終了後、すべて永久歯に変わるまでの間、経過観察を続け、永久歯列期に本格的な矯正治療(2期治療)を開始する人もいます。1期治療をすることによって、2期治療が短期間で終了したり、2期治療を効果的に行えたりします。

永久歯列期から始める治療

この時期以降は、顎骨の成長も落ち着いてきて、骨格面での矯正は難しいですが、反面、歯の移動計画を立てやすくなることも事実です。精神面でも容貌が気にかかるようになり、自主的に矯正治療に取り組む人が多くなります。

成人してから始める治療

この時期は、あごの骨の成長が終了した時期です。あごの手術が必要な場合や、手術が必要か否かのボーダーラインの症状の場合はあごの成長が終了する時期まで観察し、その後に矯正治療を開始した方が良い場合もあります。あごの成長は、女性が16歳ほど、男性は18歳ほどでほぼ終了いたします。

03.治療症例

  • 〈出っ歯の矯正治療(非抜歯)〉

    治療前

    年齢:9歳5ヶ月
    主訴:出っ歯と前歯のでこぼこ
    症状:叢生を伴う上顎前突

    治療後(第一期治療2年7ヶ月、第二期治療1年3ヶ月)

    装置:拡大床、機能的矯正、マルチブラケット
    費用:89万(税別)

    ※治療上のリスクとして歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、カリエス、失活歯、クラック、根の露出、骨隆起、劣成長、歯周病治療があります。 また、治療には個人差があります。あくまでご参考とお考え下さい。

  • 〈出っ歯の矯正治療(上顎2本抜歯)〉

    治療前

    年齢:11歳2ヶ月
    主訴:出っ歯
    症状:下顎後退を伴う上顎前突

    治療後(2年8ヶ月)

    装置:マルチブラケット
    費用:83万(税別)

    ※治療上のリスクとして歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、カリエス、失活歯、クラック、根の露出、骨隆起、劣成長、歯周病治療があります。 また、治療には個人差があります。あくまでご参考とお考え下さい。

  • 〈受け口の矯正治療(非抜歯)〉

    治療前

    年齢:7歳5ヶ月
    主訴:受け口
    症状:上顎後退と狭窄を伴う反対咬合(口蓋裂)

    治療後(第一期治療4年3ヶ月、第二期治療1年11ヶ月)

    装置:上顎前方牽引、マルチブラケット
    費用:保険(口蓋裂)

    ※治療上のリスクとして歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、カリエス、失活歯、クラック、根の露出、骨隆起、劣成長、歯周病治療があります。 また、治療には個人差があります。あくまでご参考とお考え下さい。

  • 〈開咬の矯正治療(上下顎4本抜歯)〉

    治療前

    年齢:11歳10ヶ月
    主訴:前歯で噛めない
    症状:叢生を伴う前歯部開咬

    治療後(治療期間1年2ヶ月)

    装置:マルチブラケット
    費用:80万(税別)

    ※治療上のリスクとして歯肉退縮、顎関節症、歯根吸収、カリエス、失活歯、クラック、根の露出、骨隆起、劣成長、歯周病治療があります。 また、治療には個人差があります。あくまでご参考とお考え下さい。

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